転職活動で避けて通れないのが、面接です。学生の頃、就活時に企業から内定を得ようと面接対策を行ったことでしょう。
社会に出て転職活動においても就活時対策した事が生きる内容がある一方社会に出てスキルや経験を積んだ上の転職活動で内定を得る為に準備すべきことがあるでしょう。
今回は就活時身に付けた知識と社会に出てスキルや経験を積んだ上での知識等をミックスさせ、転職活動で印象を残す為の秘訣について解説していきます。
第一印象
面接で印象を残す以前に、印象で評価を下げない為に
既に社会に出てからの転職活動だと、面接での受け答え等を考えがちだが、人は第一印象で勝手にその人物像を想定してします。それも最初の10秒程度で。
折角書類選考を通過して面接の機会を得たのに、会議室のドアを開けその後10秒で評価を下げては後で挽回するには苦労することになるでしょう。
ここでは学生の頃就活で得た知識・経験をベースに印象で評価を下げないようにしよう。
身だしなみ
社会に出て男性で業務ではスーツ着用の方もいれば、業務とは言えスーツが不要な方もいるでしょう。また女性も就いている業務によってスーツの要不要は変わってくるでしょう。
しかし、転職活動で面接に臨む場合、原則男女問わずスーツ着用となります。日頃スーツ着用していてもだらしなく見えたり、ネクタイが曲がっていたり、シャツの襟が曲がったり袖が汚れたり最低限のマナーも心得ていないのかと疑われてしまいます。
但し、学生の頃就活時にはシャツの色は「白」のみでしたが、転職活動ではビジネススーツとしてバランスがとれていればシャツの色や柄は問われないでしょう。
また個人差が出て見落としがちなのが靴です。女性や日頃からお洒落に気を付ける男性は、靴のメンテナンスは欠かせないでしょう。しかしそうでない方もいるでしょう。
しかし、今回は面接ですので靴をしっかり磨いて出向きましょう。
面接会場となるビル等に着いたら、トイレ等の鏡で一度身だしなみを確認して面接へ向かいましょう。
ところで昨今特に外資系企業では面接時も「カジュアルな服装で構いません」と事前に連絡を受ける場合があります。
「カジュアルな服装」の程度に不安を感じる方は、スーツで面接に臨み状況に応じてネクタイを外す等臨機応変に対応しましょう。
私がある外資系医療機器メーカーの面接を受けた際、事前に「カジュアルな服装で構わない」と連絡を受けましたが、カジュアルのレベルに不安を感じたのでスーツで向かいました。
実際面接が始まると、面接官である外国籍の部門GMが「リラックスした雰囲気」で面接を行おうと言う事で私にネクタイを外すよう声を掛けました。ネクタイを外せばリラックスする訳ではないが、そのGMがポロシャツとコットンパンツの様相で対照的だったからかもしれません。
表情・姿勢
誰もが面接となると緊張して無意識に顔がこわばりがちです。私も面接が始まるとよく緊張します。笑顔とはいかなくても、口角を上げるだけで表情が明るくなります。
「表情が暗い」と思われると評価が下がります。無駄な明るさは必要ありませんが、暗いと思われないように「口角を上げる」を実践してみましょう。
姿勢にも気をつける必要があります。背もたれには寄りかからず、意識して背筋を伸ばすようにしましょう。
普段背筋を伸ばすことに慣れていないと、時間が経つにつれだんだん背が丸まってきます。
また女性等腹筋が弱いことも長時間背筋を伸ばす妨げとなります。
更に姿勢が綺麗だとジャケットが綺麗に着こなして見えます。
視線
会議室に入室する時から面接官となる相手の目または首あたりに視線を合わせましょう。
実際面接が始まり、面接官が複数いれば必ず話している面接官又は質問している面接官に視線(目または首あたり)を合わせましょう。
入室時から視線が定まっていないと「不安」「自信がない」という印象を与えかねません。
相手の目を見ることが「話を聞いていますよ」というサインになり、面接官に「真剣に話を聞いている」「誠実な人」という印象を与えられます。
具体的な実績を強調する
ここからが本題です。
求人案件の職種や要件と繋がりがあるあなた自身の成果または結果を具体的に説明して、あなたを採用すればどれだけ戦力になるか示しましょう(求人案件と繋がりが無いと単なる自慢話になる場合もあり)。
その実績を論理的に話しましょう。それにはSTARメソッドを用いると論理的に説明できます。
「STAR」は、Situation(状況)、Task(課題)、Action(行動)、Results(結果)の頭文字を取ったもので、具体例が含まれた簡潔でわかりやすい回答を準備するのに効果的な方法です。
The situation, task, action, result (STAR) format is a technique used by interviewers to gather all the relevant information about a specific capability that the job requires[citation needed].
- Situation: The interviewer wants you to present a recent challenging situation in which you found yourself.
- Task: What were you required to achieve? The interviewer will be looking to see what you were trying to achieve from the situation. Some performance development methods use “Target” rather than “Task”. Job interview candidates who describe a “Target” they set themselves instead of an externally imposed “Task” emphasize their own intrinsic motivation to perform and to develop their performance.
- Action: What did you do? The interviewer will be looking for information on what you did, why you did it and what the alternatives were.
- Results: What was the outcome of your actions? What did you achieve through your actions? Did you meet your objectives? What did you learn from this experience? Have you used this learning since?
ストーリーテリングを活用する
あなた自身の事例や成功経験または失敗体験をストーリーとして伝え、面接官に自分を魅力的にアピールします。
例えば成功体験または失敗体験をストーリーとして伝える場合、STARメソッドを用い論理的に説明するとともに成功体験の場合、あなたのリーダーシップ、タスクコントロール、交渉能力等をアピールすることができますし、失敗体験の場合、最終的にはその失敗をリカバーすることでしょうから、問題解決能力等をアピールすることができます。
スタンフォード大学経営大学院教授のジェニファー・アーカー氏の研究においても、物語を用いることで、事実のみよりも最大22倍多く記憶されると述べられていることから、面接であなたのストーリーテリングを用いた説明が印象に残るでしょう。
[引用元 Harnessing the Power of Stories | VMware Women’s Leadership Innovation Lab (stanford.edu)]
自己分析を徹底的に行う
自分の強みや弱み、キャリアゴールを明確にし、それに基づいて話す内容を準備しましょう。
ご存知の通り、万能な人はいません。誰もが強みと弱みを持っています。しかしそのことを理解していない人は多数います。その強みや弱みによってあなたにとって適性ある職種を選ぶことができるでしょう。
この自己分析における強みと弱みとあなたもしくは社会を取り巻く環境としての機会と脅威があるでしょう。
本来マーケティングで使われる「SWOT分析」をあなたの転職における分析に使ってみましょう。
SWOT分析(-ぶんせき、英: SWOT analysis、SWOT matrix)とは、目標を達成するために意思決定を必要としている組織や個人の事業上の競合やプロジェクト計画などに関係する脅威について、外部環境や内部環境を強み (Strengths)、弱み (Weaknesses)、機会 (Opportunities)、脅威 (Threats) の4つのカテゴリーで要因分析し、事業環境変化に対応した経営資源の最適活用を図る経営戦略策定方法の一つである。
- 強み(S):目標達成に貢献する組織(個人)の特質。
- 弱み(W):目標達成の障害となる組織(個人)の特質。
- 機会(O):目標達成に貢献する外部の特質。
- 脅威(T):目標達成の障害となる外部の特質。
- どのように強みを活かすか?
- どのように弱みを克服するか?
- どのように機会を利用するか?
- どのように脅威を取り除く、または脅威から身を守るか?
[引用元: Wikipedia; SWOT分析]
この分析の結果、求人企業の環境を外部環境、あなた自身を内部環境と置き換え、あなたの強みを求人企業の取り巻く環境にどのように生かせば成果が上げられるかプレゼンテーションを行い、求人企業にとってあなたが魅力ありかつ価値ある人材と評価してもらいましょう。
質問を用意する
学生の頃、就活の場では企業より就活生が質問を受ける事はあっても、就活生が企業に価値ある質問をしていたでしょうか?
未だに伝統ある日本企業では中途採用の面接で候補者から積極的に質問を受けていないようだ。
しかし、グローバル化に意識高い日本企業や外資系企業では企業と候補者は対等という意識が高く、候補者(外部者)からの質問で気づかされる点もあり積極的に質問を受けている。
また面接が進むにつれ面接官の職位が上がるので上級職者への質問は内容によっては大変印象を残すのに効果がある。
私は外資系企業での勤務が長く、転職回数は少なくない。私の定番の質問は「御社の他社には無い長所と改善すべき点」について質問していた。「長所と短所」と「短所」を質問に入れるとネガティブになるので「改善すべき点」としている。この質問を最終面接等の場で行うと、場合によっては「改善すべき点」に対して問題解決のプランについて面接官と議論することもあった。このような議論に互いに熱くなればなるほど面接の結果は良かった。
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